いぼ痔(痔核)ってどんな病気?
『痔』のなかで最も多いのが『いぼ痔(痔核)』です。いぼ痔は、肛門にいぼ状の腫れができた病気です。
直腸と肛門を隔てる歯状線(しじょうせん)を境に、歯状線より内側(直腸)にできたものを『内痔核(ないじかく)』、歯状線より外側(肛門上皮)にできたものを『外痔核(がいじかく)』といいます。
同じいぼ痔でも、『内痔核(ないじかく)』と『外痔核(がいじかく)』では、原因や症状に違いがあります。
『内痔核(ないじかく)』と『外痔核(がいじかく)』の違いって?
●内痔核(ないじかく)
肛門の歯状線より内側にうっ血してできた『いぼ痔』を『内痔核(ないじかく)』といいます。
内痔核のいぼ痔は、便秘やトイレでの強いいきみ、妊娠・出産や、長時間同じ姿勢でいるなどが原因で起こります。
痛みを感じることはほとんどなく、排便の際に、出血によって便器が真っ赤になることや、いぼが肛門の外に出ることがあります。
このいぼは、初期段階では排便後に元に戻るのですが、症状が進行すると、指で押して戻してやる必要があり、最終的には、指で押しても戻らなくなります。
●外痔核(がいじかく)
肛門の歯状線より外側にうっ血してできた『いぼ痔』を『外痔核(がいじかく)』といいます。
外痔核のいぼ痔は、便秘や下痢、アルコールや辛い食べ物の摂り過ぎ、座りっぱなしや、冷え、ストレスなどが原因で起こります。
肛門の外側の皮膚には知覚神経が通っているため、外痔核のいぼ痔は、激しい痛みを感じる場合が多くあります。しかし、内痔核とは異なり、出血はあまりありません。