自覚症状の少ない「ワキガ」のチェックポイント
自分から出る臭いは嗅ぎ慣れてしまっていて、たとえそれが悪臭だとしてもなかなか気付けないものですよね。
これはワキガも例外ではなく、自分から悪臭が放たれていても、鼻が慣れてしまうのです。もしかしたら、気付かないうちに周囲を不快にさせているかもしれません。
まずは自分をワキガだと自覚することが大切です。
ワキガの主な原因
まずは基礎知識として「なぜワキガを発症してしまうのか」を知っておく必要があります。
人間には「エクリン腺」「アポクリン腺」という2種類の汗腺があることをご存知でしょうか。
エクリン腺は水と塩分で出来ていますが、ほとんどが水分で構成されているのでサラサラとしていて無臭です。
しかし、アポクリン腺から出る汗にはタンパク質や脂質、糖質、アンモニア、鉄分などの成分が含まれており、粘り気があります。この汗が皮膚の常在菌に分解されることで臭いを生み出してしまうのです。
アポクリン腺の量には個人差がありますが、ワキガに悩む方はアポクリン腺が多い傾向にあります。
チェックポイント① 耳垢が湿っている
耳垢は乾燥した「コナ耳」と、湿った「アメ耳」の2つに分けることができますが、アメ耳の方はワキガの疑いがあります。
耳垢とワキガでは全く関連性が無いように思えますが、実は耳の中にはアポクリン腺が多いです。
耳の中にアポクリン腺が多い人であれば、耳だけではなくワキにもアポクリン腺が多い傾向にあります。
チェックポイント② 家族にワキガがいる
ワキガの大きな特徴の一つに「遺伝」があります。
実はワキガは優性遺伝で、両親のどちらかがワキガ体質である場合は約50%、どちらもワキガである場合は約80%がワキガになると言われているのです。
親族にワキガ体質で悩んだ経験がある方がいる場合は注意する必要があります。
チェックポイント③ 下半身が臭う
アポクリン腺はワキや耳の中だけではなく、まぶたや乳輪付近、そして肛門周辺にも集中しています。
そのため、下半身や股間から臭いを感じた場合はワキガを疑ってみてください。
ただ、股間や肛門は排泄器官にあたり、体の部位の中でも臭いやすい部分ですので、あまり自覚できないかもしれません。
チェックポイント④ ワキ毛や陰毛が多い
アポクリン腺は毛穴から汗を排出します。
毛が多いということは、すなわち毛穴が多いと言い換えることもできるので、アポクリン腺の集中する部位に体毛が多いのであれば、ワキガの可能性があると言えるでしょう。
チェックポイント⑤ ワキが黄ばむ
エクリン腺から出るほとんど水ともいえる汗とは異なり、アポクリン腺による汗は成分・栄養が溶け込んでいますので、衣服に黄ばみ・シミを作り出すのが特徴です。
もしもシャツのワキ部分に黄ばみがある場合はワキガを疑ってみましょう。
今回紹介したチェックポイントに該当するものがあったとしても、ワキガと断定するのは尚早かもしれません。
しかし、複数のポイントに該当したとあれば、その分だけワキガの可能性が高まるのも確かです。
まずは今回のチェックポイントを自分に当てはめてみることから始めていきましょう。