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お悩み解決コラム

【獣医師が教える】犬の保湿に関して、真夏の時期に注意すべきポイント

2023.7.3

■はじめに

夏は、犬の皮膚トラブルが多く悪化しやすい時期です。夏は水分不足や乾燥になりがちなど、様々な要因が関係しており、保湿による水分維持がとても重要になってきます。こちらの記事では、夏の皮膚トラブルにおける保湿の重要性や夏に起こる皮膚トラブルについて知ることができます。

 

1. 犬の夏の皮膚トラブルに対する保湿の重要性

1-1. 皮膚バリアの維持
犬の皮膚は外部からの刺激や紫外線から身を守るバリアの役割を果たしています。夏は、暑さなどにより皮膚の水分が奪われ、バリア機能が低下します。また紫外線や外からの刺激物によりバリア機能がダメージを受けることもあります。バリア機能は、ほとんどが水分でできているため保湿により強化することができます。

 

1-2. 乾燥やかゆみの予防
夏の乾燥した環境やエアコンの冷たい風によって犬の皮膚は乾燥しやすくなり、皮膚のかゆみや炎症が発生します。保湿により皮膚の水分を保つため、乾燥やかゆみを予防することが期待できます。

 

1-3. 傷や刺激からの保護
夏はキャンプや旅行など愛犬とともに外に行くことが多くなる時期です。散歩や遊び、他の犬と接触する中で犬の皮膚はケガやノミやマダニなどの外部刺激を受ける機会が多くあります。保湿は皮膚バリア機能を強化するため、外からの刺激の保護として期待されます。

 

2. 犬の皮膚トラブルを予防する方法

2-1. 適切な換気や除湿、水の提供
犬が日光に直接さらされないような涼しい場所を用意しましょう。また部屋の温度だけでなく湿度を管理することが重要です。また、こまめに十分な水を提供するようにしましょう。

 

2-2. 蚊やダニからの保護
外出が多い夏は、ノミやダニからの保護対策が特に必要な季節です。予防薬で、犬の皮膚を守りましょう。

 

2-3. 皮膚の保湿ケア
保湿ケアを行うには、適切な保湿剤の選択、適切な頻度や使い方を抑えましょう。

 

2-3-1. 保湿に適した成分
保湿剤は、ワセリンやセラミドなどの保湿成分は様々あります。かゆみや炎症、皮膚トラブルの多い夏は、下記のような成分も取り入れると良いでしょう。

■フコイダン

海藻に含まれるネバネバ成分で、保湿力の持続があり、抗炎症作用やダメージを受けた細胞の再生など多くの効果効能が報告されています。

 

■リピジュア(ポリクオタニウム類)
リン脂質をモデルにして作られた成分で、保水力が高く、保湿力を持続させます。コンタクトレンズ商品や医療機器など幅広く使用されています。

 

\ フコイダン&リピジュア配合!/

 

2-3-2. 適切な頻度や使い方
保湿剤はシャンプーの後はもちろんのこと、毎日の散歩後のブラッシング時など毎日使用することが良いでしょう。

保湿剤を舐めてしまう場合は、ご飯前や散歩前などに塗布したり、塗布した後に服で覆うなどの工夫が大事です。

 

 

3. なぜ夏の犬の皮膚トラブルは悪化しやすいのか

夏は様々な要因が皮膚バリアを低下させます。

 

夏の皮膚バリアを低下させる要因
・高温多湿などにより蒸れやすい
・エアコン等の使用により、皮膚が乾燥しやすい
・紫外線の影響により皮膚がダメージを受けやすい
・細菌やカビが繁殖しやすい
・アレルギーを引き起こすノミダニなどの活動が活発化する

皮膚バリア機能が低下すると、かゆみなどが発生し、犬自身が舐めたり掻いたりすることでさらに皮膚を傷つけます。その傷ついた皮膚に菌が繁殖し、さらに皮膚トラブルが悪化します。また、アレルギー性やアトピー性の皮膚炎などの皮膚トラブルを元々もっている犬では、細菌の繁殖や皮膚バリア機能の低下により、皮膚の状態がより悪化しやすくなります。

 

3−1. 夏に起こる犬の皮膚トラブルの例
・ 怪我や外傷
酷暑の地面や熱いアスファルトなどに直接触れることで、肉球のやけどを起こすことがあります。さらに、やけどした肉球を犬自身が舐めることで、肉球の間に菌が繁殖し、皮膚トラブルが悪化していきます。

・外部刺激物
夏はカビや細菌が繁殖しやすく、ノミ・ダニなどの活動がもっとも活発になる季節です。かゆみが発生し舐める・掻くことで、より皮膚トラブルが悪化していきます。また、高温多湿な生活環境や被毛の多い犬種で見られる、ホットスポットは湿疹やかゆみを伴い、細菌感染や増殖が起こる皮膚炎などが起こることもあります。

・脱水症状と乾燥肌
夏の暑さやエアコンの使用により、犬は水分を失いやすくなります。脱水症状が起こると皮膚の状態が悪化し、皮膚バリア機能が低下します。

 

まとめ

愛犬とともに外に出かけたくなる夏の日をより一層楽しむためには、正しい皮膚ケア、保湿を日頃から行うことが大切です。動物病院での皮膚トラブルに関する診察は、1年の中で最も夏が多く見られます。悪化した皮膚トラブルは、薬でかゆみを抑えたり、菌の繁殖を抑えることも必要が出てきます。常日頃からの皮膚ケア、保湿をすることで、悪化してからの薬剤に頼らず、トラブルを予防することが可能です。常日頃からの皮膚ケアや保湿で、愛犬との楽しい夏をお過ごしください!

執筆者:渡邊遥(獣医師)

 

 

 

 

 

■獣医師プロフィール

渡邊遥さん

Haruka Watanabe

2015年日本大学卒業し、獣医師資格を取得。

小動物臨床だけでなく、ペット関連企業での研究開発や商品開発、全国複数店舗の動物病院の経営を管理を経験する。2021年より、福岡県内にてフリーランス獣医師として診療業務を担うとともに、病院内の組織構築やバックオフィス管理のサポート、ペット関連事業や商品のサポート事業を展開。2022年には新たに往診専門のおうちdeペットクリニックを開院。新たに訪問サービスを展開し、より利用しやすい診療の提供するとともに、飼い主の声を聞くことでニーズをつかみ、さらなる動物業界の発展を目指す。