痔ろう(あな痔)ってどんな病気?
痔ろう(あな痔)は、直腸と肛門周囲の皮膚が、トンネルのようにつながり膿を出す病気です。
歯状線(しじょうせん)にあるくぼみ(肛門陰窩:こうもんいんか)に下痢が入り込んで、大腸菌などの細菌に感染・化膿することで起こります。
始めは、肛門の周囲に膿がたまった肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)になり、この症状を繰り返し、さらに症状が進行すると、直腸と肛門周囲の皮膚がトンネルでつながり『痔ろう』になります。
痔ろう(あな痔)は、肛門陰窩に傷があったり、体調が悪い時やストレスを溜め込んで免疫力が落ちている時、糖尿病や血液の病気の方などがなりやすい病気です。また、中年〜老年、男性にやや多い病気と言われています。
痔ろうを温めるのはNG!治療には手術が必要
症状は、肛門周囲膿瘍の段階では、肛門の周囲が化膿して、腫れや痛み、発熱など伴う場合もあります。
膿が出ることで症状が楽になりますが、一度トンネルができると細菌の入り口(直腸側)から細菌が侵入しやすく、腫れや痛み、膿が出るなど症状を繰り返すことが多いです。
いぼ痔や切れ痔は、患部を温めてあげると良いとされていますが、痔ろうの場合は、化膿が悪化しやすくなるので温めてはいけません。痔ろうは、患部を冷やしてあげることが大切です。
痔ろうは市販薬では治療をすることができず、治療には手術が必要となります。
痔ろうの予防は、下痢に気をつけ、免疫力を弱らせないこと!
痔ろうは、下痢が肛門陰窩(こうもんいんか)に入り込んで、細菌に感染し、化膿することでなります。
ですから、痔ろうの予防は、下痢になる可能性やその原因を少なくすること、そして、身体の免疫力を落とさないようにすることが大切です。
疲労やストレスを溜め込まないように、しっかりと休息や睡眠を取ったり、健康的な食生活を心がけるようにしましょう。
腸の働きをサポートする食品を摂るのもオススメです。
また、お酒の飲み過ぎは、下痢になりやすく、身体の抵抗力を落とす原因にもなるので、飲み過ぎないように気をつけましょう。
お腹や身体を冷やしてしまうと、下痢になったり、体調を崩して免疫力が落ちてしまいます。
寒い時期はもちろん、冷房の効きすぎた部屋に長時いる時など、身体を冷やさないように気をつけましょう。